知り合いのおばあさんが体験した話。

そのおばあさんの家は旧家で、中庭があるらしいんですが、ある日なにげなく部屋から窓の外を眺めていたら、着物を着た女の人が立っているのに気が付いたそうです。

その出で立ちは、現代風の綺麗な着物ではなく、明治期くらいの女性が日常着ていたような感じの地味な着物で、髪型も古めかしい結い方。

その女性は庭の中をうろうろし、ふとおばあさんのいる部屋の窓に近寄ってきて覗き込み、しきりと部屋の様子を窺っていたとか。

そうしてしばらくすると、すぅと消えてしまったそうです。

恐くないけど、おばあさん自身はとても恐怖を覚えたそうです。